小笠原流「弓術」ワークショップ
弓術のワークショップを、
少しだけご紹介いたします。
今回はNPO法人七五の理事長・近衞忠大が、
小笠原流・弓馬術礼法小笠原教場にお伺いし、
体験させていただきました。
小笠原:礼法の姿勢を意識しながら、弓と矢を持ってください。指に当て続けたまま引いてください。
近衞:当て続けたまま。
小笠原:ずっと角に当たりますから。
近衞:はい。
小笠原:そうそう、そういうイメージ。まず一旦この線のところに。
左の親指と、右の親指を、ここにしていただいていいですか?
近衞:はい。
小笠原:そうです。左の手首をまっすぐにしていただいて。親指をこの2本で抑えます。で、これはただ握るだけ。
近衞:なるほど。
小笠原:つまり、右手は矢を持たないんですよね。これだけなんです。
近衞:あ、なるほど。で、親指で引く感じ。
小笠原:そうです。親指で引っ張っていく感じ。
近衞:こういう感じですね。
小笠原:はい。では一回上げて。矢が地面に対して並行になるように引いていきましょう。
そのままずうっと引いて。飛ばしたいところをずっと見たまま、そのまま放します。
小笠原:もう一本やりますか?
近衞:はい。
小笠原:親指をこうして。おっきいですけど、こういう点を狙って見ましょうか。
近衞:はい。
小笠原:ちょっと、右に行っちゃいますね。弓の構造上、見ていただくと、つるが弓の真ん中を通ってないんです。
近衞:本当だ!
小笠原:なので、どうしても右にそれちゃうんですよ。
近衞:なるほど。中心じゃないんですね。
小笠原:それじゃもう1回やりますか。この持ってる時に、弓の三分の一くらいのところを、押すんです。
近衞:三分の一のところ。はい。
小笠原:真ん中ではなくて。そうすると、狙いたいところにずんと入っていきます。
小笠原:どうですか? 思い通りのところ行きました?
近衞:だいぶ思い通りに。そうか、最初から左右非対称ですもんね。
小笠原:今この近い距離でも、思っていたところからずれていますよね?実際は、遠くなればなるほど、すごく離れていきます。
近衞:なるほど。自分との闘いですね。面白い。
ありがとうございました......